僕はネジ(その2)

僕はネジ

毎日毎日ひたすら地味なネジをやっています

つまらないな

 

僕はネジ

あまり話した事が無いバネ君が

僕の所に来てこんな事を言いました

「いいな~ネジ君はうらやましいな~」と

え?バネ君の方が絶対にいいはずなのに

何故僕みたいなネジをうらやましいと思うのだろう

もしかして

僕を馬鹿にしているのか

 

僕はネジ

バネ君の言葉の理由が分からないので

僕は勇気を出してバネ君にきいてみた

「ねえバネ君」

「どうして僕なんかがうらやましいの?」

するとバネ君はこう言いました

「ネジ君はどんな事があっても力強く支えているよね」

「うらやましいよ」

「僕なんかプレッシャーに弱くてさ」

「バネの役目を果たせないときがあるんだよ」

「緊張するとさ、ピーンと針金みたいになっちゃって」

「いつも怒られっぱなしだよ!」

「怒られると更に緊張しちゃって」

「もう笑っちゃうしかないよね」

 

僕はネジ

僕はいままでバネ君をうらやましいと感じていた。

でも・・・

バネ君も僕と一緒だったんだね!

「僕も同じようにバネ君をいままでうらやましいと思っていたんだ」

「自由に跳ねることが出来て柔軟な体も持っていていいなって」

「バネ君は素晴らしい能力をもっているんだよ」

「ぴょんぴょん飛び跳ねているバネ君はとってもかっこいいよ」

僕がそう言うと、バネ君はうれしそうに笑ってくれた。

なんだかちょっと僕もうれしかった・・・

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