• SNSから仕事を獲得したい
  • ネットからの問い合わせを増やしたい
  • YouTubeやInstagramで有名になりたい

あなたは、このように思ったことはありませんか。

今はソーシャル全盛の時代で「フェイスブックをやっています」「毎日ブログを書いています」「YouTubeをやっています」という方は少なくありません。手軽に始められることもあって、フリーランスや副業の方だけでなく、企業もソーシャルからの集客に力を入れています。

ところが、いざフタを開けてみると「どんな投稿をしたら良いのかわからない」「フォロワーが増えない」「いつの間にか投稿することが目的になっている……」などという壁にぶつかります。「ソーシャルを頑張ることに意味はあるの?」そんなふうに思い始めますが、それでも頑張って毎日毎日投稿。始めた以上、そう簡単にはやめられません。ただ、頑張っても頑張っても結果が出ない!結果が出ないので、良い情報がないかとネット検索!すると!

「予算をかけずに集客しましょう!」
「ランディングページを無料で作ります!」
「バズらせます!」

こんな甘い情報が目に飛び込んできます。「結局、プロ(広告代理店)に任せるほうが早いのか……」そんなふうに思うかもしれません。思うだけでなく、甘い言葉に飛びついてしまったこともあるかもしれません。

でも、断言しておきます。

一発逆転のノウハウなんてありません!

甘い言葉に飛びついても、期待するような結果は得られません!ネットに出まわっている情報で投稿を続けても、数多のライバルと差をつけることはできません!大きなため息が聞こえてきそうですが、これが現実です。急がば回れではないですが、ウェブを使って売上や集客で結果を出すためには、正しいウェブマーケティングを実践することが一番の近道です。

勘違いの犯人は誰だ!

ご挨拶が遅れましたが、私は2005年にウェブマーケティングを軸とした株式会社アド・プロモートを設立して以降、延べ1500を超える法人クライアントを支援してきました。たくさんの方にお会いしてきたなかで、痛感していることがあります。それは、「インターネットは無料」「お金をかけたら損をする」「簡単に集客できる」などと勘違いしている経営者が多いということです。なぜ、勘違いをしてしまうのでしょうか。その責任の一端は経営者ではなく、インターネット業界にあると思っています。

「予算をかけずに集客しましょう!」
「検索の1位になりましょう!」
「バズらせます!」

古くは「ホームページを作ったら、世界中の人がお客さんになります」なんて営業トークもありました。つまり、仕事を受注するために、プロ(広告代理店)がウェブのことをわかっていない方に、おいしい話をしているのです。結果として「インターネットは無料」「お金をかけてやったら損をする」「簡単に集客できる」などといった勘違いを生み出しています。

おいしい話なんてあるわけがないですし、そんなことは誰でも知っているはずですが、おいしい話を聞き続けたがために、感覚が麻痺してしまったのでしょう。「ランディングページで集客できます」などという営業トークに、コロっと騙されてしまうのです。それだけ悩んでいるのかもしれません。

でも、よく考えてみてください。

ランディングページを作ったというのは、たとえるなら、紙のチラシを作ったのと同じ状態です。ただ作っただけで、そのチラシを配布しているわけでもなく、事務所に山のように積まれている状態です。この状態では、当たり前ですが、集客できるわけがありません。集客するなら、チラシをポスティングしたり、街で配ったりする必要があります。

チラシを撒かないといけないわけです。

ここで気づいてほしいのですが、チラシを撒くにしても「一通あたりいくら」というコストが発生するということです。インターネットになると、こうした当たり前のこともなぜかわからなくなり、「ローリスク・ハイリターン」を求めてしまうようです。とくにウェブ集客をわかっていないと「無料でできる範囲で集客しよう」などと考えがちです。たしかに、手軽でリスクも少ないかもしれません。でも、それではリターンも少ないのです。

たとえば、フリーランスの方がクラウドソーシングを使うとします。便利ではありますが、報酬額の20%ほどが手数料として引かれることもあります。何よりクラウドソーシングの場合、報酬の相場が低めです。競争率も高いですから、苦労して案件を獲得して、きちんと納品をしても手数料が引かれて手元に残るのは……。こうした構造は、ウェブ全般に共通することです。無料でももちろん集客できます。でも、無料の対価は、時間と労力であることを忘れるわけにはいきません。

設計図がないまま家を建てる!?

では、ウェブマーケティングで期待するような結果を得るためには何が必要なのでしょうか。たくさんの広告費でしょうか。違います、場当たり的に、広告費を割くことには何の意味もありません。

期待する結果を得るために必要なこと。

それは「プラン」です。

ウェブを駆使して売上や集客を期待するなら、全体を俯瞰して組み立てた「プラン」が必要です。前述した通り、これまでたくさんの経営者の方にお会いしてきましたが、プランを持っている方に出会うことはなかなかありませんでした。しかし、プランがないままブログやYouTube、InstagramやTikTokを始めるのは、設計図がないまま家を建てるのと同じです。これでは、表通りに面したところに風呂場を作ってしまうかもしれません。トイレのない家ができあがるかもしれません。せっかく建てる家がそうならないためにも、ウェブを使って売上や集客を期待するなら「プラン」を持つことです。

風呂は北側にひっそりと、水場はひとつに固めるなど、住みやすい家にするためには、やはり知識や経験が必要であり、そのために設計屋さんがいるのです。このことと同じように、「プラン」を立てるにも、最低限の知識と経験は必要です。そのため、本書では、第1章で「プランを立てる前に知っておきたいウェブの真実」、第2章で「プランを立てる前に把握すべきこと」というように、プランを立てるうえで知っておきたい知識についてお伝えしています。

また、第3章では「プランを立てるための最低限の経験」、第4章では「プランを立てるまでの事前準備」として、実務として取り組むべきことについて解説しています。そして、第5章では今という時代に踏まえておきたいウェブマーケティングの動向を、第6章では5つの事業のケーススタディをご紹介しています。

ここまでわかって、ようやくプランを立てる準備ができたということですから、少々面倒に感じるかもしれません。しかし、繰り返しになりますが、ウェブを使って売上や集客で結果を出すためには、正しいウェブマーケティングを実践することが、一番の近道です。ですから、じっくり取り組む覚悟のない方、すぐに結果がほしい方、秒速で1億を稼ぎたい方は、本書は役に立ちませんので、ここで読むのをやめることをおすすめします。逆に、そうでない方。じっくりと腰を据えて正しいウェブマーケティングについて学びたい方は、本編を読み進めてみてください。

あなたの力になります!

吉田英樹