(2)過去の失敗を思い出して後悔しない
人は誰でも、過去の失敗を思い出して「なぜあのとき…」と後悔してしまうものです。もっと上手くやれたはず、あの時の選択が間違っていたのではないか――そんな思いが、ふとした瞬間に頭をよぎることはありませんか?
でも、どんなに考えたところで、過去は変えられません。過去を振り返ることで得られるのは、後悔の念か、あるいは学びだけです。大切なのは、過去を悔やむのではなく、「あの失敗があったから今がある」と受け入れ、そこから何を学び、どう生かすかを考えることです。
僕自身、何度も失敗を経験してきました。事業に失敗し、周囲から厳しい言葉を浴びたこともあります。「やっぱり無理だったか」「最初から無謀だった」と陰口を叩かれ、悔しい思いをしたこともありました。でも、そこで諦めなかった。何度もやり方を見直し、挑戦を続けていくうちに、少しずつ結果が出始めたのです。気がつけば、あれだけ冷たかった周囲の態度も変わり、「すごいね」「頑張ったね」と言われるようになっていました。
結局、成功するまで続ければ、周りの評価は一変するのです。だからこそ、失敗したときに大事なのは、「それでも続けること」。諦めずに進むことで、失敗は経験に変わり、自信となります。
失敗は成長の証です。挑戦したからこそ、失敗がある。むしろ、失敗しない人生こそ停滞しているのかもしれません。過去の失敗があったからこそ、自分は少しずつ前に進めたのだと、今なら分かります。
だからこそ、過去を思い返すときは「後悔」ではなく「おかげさまで」を持つようにしています。「あの時失敗したおかげで、今の自分がある」と。失敗を認め、受け入れることで、心が軽くなり、次の挑戦にも前向きになれるのです。
もちろん、失敗した瞬間は辛いものです。落ち込むこともあります。でも、それを引きずるのではなく、いったん受け止めて、自分にとって意味のある経験に変える。それができれば、どんな失敗も無駄にはなりません。
「失敗は財産である」。この考え方を持てるようになってから、過去を悔やむことが少なくなりました。むしろ、「これまでの失敗があったからこそ、自分はここまで来られた」と思えるようになったのです。
だから僕は、過去の失敗を思い出しても、後悔はしません。必要なのは、過去を悔やむことではなく、未来に活かすこと。ただそれだけだと、今は心から思えるのです。