(4)見栄のために高級品を買うのをやめる!

かつては、「いいものを持つことがステータスだ」と信じていた時期がありました。高級車、高級時計、ブランドの服。そういったものを身につけていれば、「自分は成功している」と証明できる気がしていました。でも、その本音は「他人からどう見られるか」という見栄に過ぎなかったのだと、ある時気づいたのです。

この気づきを与えてくれたのは、ある上場企業の社長との出会いでした。彼はこう言いました。「高級品は自己投資のためにある。分相応のアイテムを身につけてこそ意味がある」と。どんなに高級なモノでも、それに見合う人間でなければただの見栄で終わってしまう。だからこそ、自分自身に投資し、努力して分相応な人間になれるよう努力することが大切だと教えてくれたのです。

それ以来、僕は「良いアイテムを身につけるためには、自分自身を磨き続けなければならない」と思うようになりました。無理して見栄で高級品を身につけても、結局は自分を苦しめるだけ。見栄で生きている人を見るたびに、「無理しても良いことはないのに、もったいない」と感じるようになったのです。

ちなみに、僕の愛車は軽トラです。高級車も持っていますが、それがあるからこそ、軽トラの価値も際立つのだと感じています。シチュエーションに合わせて使い分けることも大事だし、意外性やギャップがあるからこそ、日々の生活が豊かになるのだと思っています。

見栄のために高級品を買っても、自己満足は一瞬です。次第に慣れ、飽きが来る。そしてもっと高いものを欲しがる、そんな無限ループに陥ってしまいます。その結果、手元に残るのは使わないモノと無駄な出費だけ。心はいつまでも満たされません。

僕は、モノに振り回されるのをやめました。今は、「これが本当に自分にとって価値があるのか?」と自分に問いかけてから選ぶようにしています。それが高級品である必要はありません。むしろ、質素でも長く愛せるものの方が、心が豊かになります。

他人の目ではなく、自分の心を基準にする。見栄のための高級品をやめたことで、余計な出費も減り、気持ちも軽くなりました。買い物がシンプルになれば、生活もシンプルになり、心の豊かさを実感できるようになったのです。

本当に必要なものだけを手にする。それが、自分にとっての豊かさだと、今は確信しています。