【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は教室

僕は教室黒板があって机とイスが並んでいてチャイムがなると 君たちが来る 最初はにぎやかで先生の声も 君の笑い声も毎日が新しかった けれど いつしか君は背が伸びて 声が変わってここを卒業していった 僕は教室君がいなくなった […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕はハンカチ

僕はハンカチ毎日ポケットの中にいる 君が笑っているとき僕は出番がないけれど君が困っているときほど僕は役に立つ 誰にも気づかれず黙って そっと涙も汗も吸い取ってきた ポケットの中でぐちゃぐちゃになっても君の助けになるならそ […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は雨

僕は雨僕がみんなに挨拶するたびにみんな顔をしかめる 傘をさすのがめんどうだって髪がぬれるのがいやだって予定がくるうって怒られる 晴れた日はお日さまがちやほやされて青い空はみんなの味方 ああ 晴れってずるいな空に浮かぶ雲も […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕はビニール袋

僕はビニール袋透明で ペラペラで風が吹けば すぐに飛ばされる 丈夫でもないしカッコよくもない誰にだって 替えがきく存在 君が買い物をするとき僕はレジの横で ただ待っている「袋いりません」って言われるとなんだかちょっと悲し […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は豚

僕は豚生まれたときから食べられるための存在だった 誰かに飼われて名前をつけてもらえるわけでもないかわいがられるためでもない この命は最初から終わりを決められていた となりの子猫がひざの上でなでられているのを見た ああ 猫 […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は歯ブラシ

僕は歯ブラシ今日もびしょびしょぬれたまま ほったらかし 朝と夜に使われるけどそれ以外の時間はずっとここで 立たされてるだけ すぐに汚れて毛先はバラバラ役に立たなくなったらすぐに新しいのに交換される となりのコップは いい […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は駅のホーム

僕は駅のホーム動けない存在だ ここに立ちっぱなしでただ電車を待つだけ 誰にも気にされない下を向いて通りすぎていく人ばかり たまに「寒い」とか「狭い」とか文句だけ言われてすぐにどこかへ行ってしまう 電車くんはいいよな遠くま […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は公衆電話

僕は公衆電話いつからか誰にも見向きされなくなった 街角にただぽつんと立ってるだけ前はたくさんの人が僕のところに来てくれた 「もしもし」って声が聞こえて笑ったり 泣いたり 怒ったりいろんな気持ちが この受話器に流れていた […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は石ころ

僕は石ころなんの役にも立たないただ転がってるだけのモノ 誰も僕なんか見向きもしない 踏まれたり蹴られたりつまずかれたり たまに投げられて池にポチャン それに比べて岩さんはイイよな 山の上にドンといてびくともしない みんな […]

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【2025/10/13発行】こえを持たない僕たちが、君に伝えたいこと
僕は傘

僕なんて・・・晴れの日には誰にも見向きもされない 雨が降るときだけようやく外に出してもらえる存在しかも濡れるのはいつも僕の方だ 新しい折りたたみ傘や自動で開く高機能な傘 あの子たちは軽くてスマートでみんなに大事にされてる […]

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