僕はネジ
毎日毎日ひたすら地味なネジをやっています
つまらないな
僕はネジ
あまり話した事が無いバネ君が
僕の所に来てこんな事を言いました
「いいな~ネジ君はうらやましいな~」と
え?バネ君の方が絶対にいいはずなのに
何故僕みたいなネジをうらやましいと思うのだろう
もしかして
僕を馬鹿にしているのか
僕はネジ
バネ君の言葉の理由が分からないので
僕は勇気を出してバネ君にきいてみた
「ねえバネ君」
「どうして僕なんかがうらやましいの?」
するとバネ君はこう言いました
「ネジ君はどんな事があっても力強く支えているよね」
「うらやましいよ」
「僕なんかプレッシャーに弱くてさ」
「バネの役目を果たせないときがあるんだよ」
「緊張するとさ、ピーンと針金みたいになっちゃって」
「いつも怒られっぱなしだよ!」
「怒られると更に緊張しちゃって」
「もう笑っちゃうしかないよね」
僕はネジ
僕はいままでバネ君をうらやましいと感じていた。
でも・・・
バネ君も僕と一緒だったんだね!
「僕も同じようにバネ君をいままでうらやましいと思っていたんだ」
「自由に跳ねることが出来て柔軟な体も持っていていいなって」
「バネ君は素晴らしい能力をもっているんだよ」
「ぴょんぴょん飛び跳ねているバネ君はとってもかっこいいよ」
僕がそう言うと、バネ君はうれしそうに笑ってくれた。
なんだかちょっと僕もうれしかった・・・