第1章:経営・ビジネス・働き方のやらない決断(6)

(6)会議はやらない

中小企業の経営を経験してきた中で、会議というものがいかに非効率で無意味になり得るかを痛感しています。会議中、発言が少ない人がいる一方で、会議が終わるとその発言者の批判や措げ足取りに終始する人も少なくありません。こうした光景を何度も目の当たりにしてきた僕は、自らの経営スタイルを見直さざるを得ませんでした。

特に、令和の時代においては「個々の時代」と言われるほど、一人ひとりの能力や役割が重視されています。この流れの中で、無駄に時間を費やす会議の在り方は時代遅れであると言わざるを得ません。本当に大切なのは、一人ひとりの責任を明確にし、それを数値化して共有することです。責任の所在が曖昧な会議を重ねるよりも、具体的なタスクを設定し、その進捗を確認する仕組みを構築する方が、よほど成果につながります。

例えば、日々の報告や確認事項は、LINEなどのツールを活用すれば、たった数分で完了します。それでも、重要な内容や確認事項がある場合には、直接面議して確認を行う方が効果的です。この方法であれば、昭和や平成時代の会議の10倍の効率を生むと僕は考えています。

面議による確認は、個別対応が基本となるため、一人ひとりの進捗や課題が具体的に把握でき、的確なフィードバックを行えます。また、個々に責任を持たせることで、自己成長を促すだけでなく、全体としての組織力も向上します。何より、全員が集まる無駄な会議に費やしていた時間を、それぞれの本業に充てることができる点が最大の利点です。

昭和や平成の時代には、会議という場が意思決定の重要な手段として機能していたかもしれません。しかし、令和の現在では、テクノロジーの進化や働き方の多様化に伴い、会議そのものの意義が大きく変わりつつあります。これからの時代に求められるのは、個々の能力を最大限に引き出し、それを組織全体の成果へとつなげる仕組みです。

会議はやらない。その代わりに、一人ひとりの責任を数値化し、報告と確認を効率的に行う。このシンプルな仕組みこそが、中小企業において最も生産性を高める鍵となるのです。