誰かの悪口で得た信頼はいつか崩れる
世の中には、とても巧妙に「他人の悪口」を使って自分を正当化し、周囲の信頼を得ようとする人がいる。 そのやり方は実に見事で、決して自分の言葉では語らない。「あの人が言っていた」と、あたかもただの噂話のように話を進めていく。そして、それを聞いた人は、気づかないうちにその話に巻き込まれ、やがて「あの人も悪口を言っていたらしい」と、歪められた情報の加害者に仕立て上げられてしまう。
僕にとって、最も距離を置くべきタイプの人間だ。 こうした人は一定数存在する。そして、厄介なことに彼らは、笑顔でにこやかに近づいてくる。「私はあなたの味方です」とでも言いたげな空気をまとって。それだけに、見極めるまでに時間がかかってしまう。これが、僕にとって今一番の課題でもある。
思えば、僕が営業マンだった頃にも同じようなものを見てきた。 競合他社の欠点を徹底的にあげつらい、自社の商品がいかに優れているかを強調する営業手法。正直、僕はこのやり方が一番醜いと思っていた。 商品を選ぶのは、あくまでお客さん自身だ。だからこそ、競合の良いところも悪いところも、正直に伝える。そして自社のメリットもデメリットも隠さず話す。そのうえで、お客さん自身が「自分にとって何が必要か」を見極めて選ぶからこそ、納得と信頼が生まれ、長く付き合っていける。
人間関係もまったく同じだ。 誰かを貶めて得た好感や信頼は、どこかで必ずひずみを生む。誰かの欠点を材料にして自分の価値を上げようとする人は、いずれ自分も同じやり方で傷つけられる日がくる。
本当に信頼できる人間とは、お互いの良いところも弱いところも認め合ったうえで、ちゃんと「選び合える」関係を築こうとする人だ。
だから僕は、これからも見極め続ける。
笑顔の奥に潜む「武器」に、決して巻き込まれないように・・・


