ヨシざらしのぼうけん - 絵本バージョン

むかしむかし、海のちかくの村に、「ヨシざらし」という元気なアザラシがいました。

ある日、ヨシざらしは青いエプロンをつけて、タオルを頭にまきました。

「ぼく、ぼうけんに出かけるよ!」

なかまたち だいしゅうごう

まず出会ったのは、ぴょんぴょんはねるウサギのウサミン

「いっしょに行こうよ!」
「うん、たのしそう!」

つぎに出会ったのは、屋根の上でひなたぼっこしていたネコのネコシャ

「ふふ、いいわね。わたしも行くわ」

森の中では、力もちでやさしいクマのクマゴン

「ぼうけんか!おもしろそうだな!」

さいごに、くちばしの大きなハシビロコウのハッシー

「ふむ…なるほど。いっしょに行こう。」

こうして5人は、なかよくぼうけんに出かけました。

たからのしまへ

きらきらした砂浜を歩きながら、ヨシざらしが言いました。

「この島に、ひみつのたからがあるんだ!」

ウサミンが風の音を聞いて、「北へ行こう!」
ネコシャは「私のカンもそう言ってるわ。」
クマゴンは「おいしいはちみつもあるかもな~」
ハッシーは「めずらしい草が見つかるかも。」

ちいさなボートにのって、海へこぎだしました。

さかなやイルカ、クラゲたちと出会いながら、ついに「たからの島」へたどりつきました。

しんぴの森と たからばこ

島の森は、みどりいっぱいで、ふしぎな声がひびいていました。

「行ってみよう!」とヨシざらし。

森の中には、光るくだものや、とおくに見えるふしぎなけしき。

やがて、石でできたしんでんを見つけました。

中には、金色に光るたからばこと、小さなりゅうがいました。

「きみたちのゆう気と 友だちの力に たからをさずけよう」とりゅう。

たからばこの中には、星のように光る石と、新しい地図が入っていました。

「これが、つぎのぼうけんのはじまりだ!」とヨシざらしはワクワク。

なかまとの きずな

新しい地図をもって、みんなはまた出発しました。

でも「ひみつの森」はけわしく、こわいときもありました。

クマゴンがすべって落ちそうになったとき、みんなで手をのばし、たすけあいました。

「いっしょなら だいじょうぶだよ!」

その気もちが、みんなをもっと つよく つなげました。

えがおの たね

森のまんなかには「森の泉」がありました。

そこにいたのは、森のせいれい。

「わたしの “えがおのたね” が、わるい人にぬすまれたのです…」

ヨシざらしたちは、町へたすけに行きました。

たいへんなこともあったけど、とうとう「えがおのたね」を取りもどしました。

ウサミンがそのたねで、わるい人にも “えがお” をとどけました。

すると、わるい人たちも やさしい気もちになって、たねをかえしてくれました。

ほんとうの たから

たねをせいれいに返すと、森にえがおがもどってきました。

せいれいは言いました。

「いちばん美しい場所を おしえましょう。」

そこには、「おもいでのはこ」がありました。

中には、しゃしんや てがみ、ぼうけんのきろくが いっぱい!

「これが、ぼくたちのほんとうのたからだね」とヨシざらし。

「ともだちは、いちばん大切なほうせきだよ!」

そして、ヨシざらしと なかまたちは、いつまでも なかよく、えがおですごしました。

おしまい