【05】社長がブレたら会社もブレる(改訂版)
「ブレない」は頑固とは違う
「社長はブレてはいけない」
経営の世界でよく聞く言葉です。たしかにトップが右往左往すれば、社員は不安になります。社長の言葉がコロコロと変われば現場は混乱し、会社全体が迷走しかねない。このブレない姿勢が求められるのは当然です。が!!ここでよく起こるのが履き違えです。
たとえば、一度決めたやり方を状況が変わっているのに頑なに守り続ける。それは「ブレない」のではなく、ただの「意固地」なんです。経営環境は常に動いています。昨日の正解が、今日には通用しないことなんて日常茶飯事。本当に守るべきは「やり方」ではなく「軸」です。
軸とは「なぜこの仕事をしているのか」という根っこの部分。そこさえブレなければ、手段はいくら変えても良いのです。いや!むしろ変えなきゃいけないのです。ブレない社長とは「同じ道を突っ走る人」ではなく「同じ目的地に向かって、ルートを何度でも修正できる人」なんです。
軸を守るために、やり方は何度でも変えていい
僕が独立した当初は、広告代理店として取次手数料で利益を得ていました。それが当たり前の業界の仕組みでした。でも、どうしても違和感があったんです。
当社の業績が上がると言うことは手数料がどんどん増えるという事。広告費をたくさん使うお客様がお得意様になってしまうのです。僕の経営の軸はクライアントの業績を上げ、手数料を納得していただく事。そうしないと長いお付き合いは絶対に続かないと確信していました。
その軸を守るために、僕は思い切って手数料制度を廃止しました。そして、当時ほとんど前例のなかった「月額定額のウェブコンサルティング契約」(今でいうサブスク)に切り替えたんです。
当然、反発がありました。
「そんなやり方は絶対にうまくいかない」
「業界の常識を壊す気か」とブーイングの嵐
でも、結果を出すことで周囲は黙りました。
「結果を出さなければ、人はついてこない」
それが僕の原点です。
チャレンジを繰り返すことは迷いではなく軸を守るための手段。もし僕が当時の「代理店」というカタチに固執していたらアド・プロモートはきっと今の形にはなっていなかったと思います。
会社が変わることを恐れず「何のためにやっているか」という原点を見失わない。
これこそが「ブレない経営」の本質だと僕は確信しています。
プライドではなく、柔軟さを持て
経営に必要なのはプライドではなく柔軟さです。昨日の決断を今日変えることは、恥ずかしいことでも弱さでもありません。むしろ「軸を守るための進化」なんです。
社長が意固地になると、会社は硬直します。一方で、軸をしっかり持ちながらも柔軟に手段を変えられる社長であれば、社員は長期的に安心して働けます。「コロコロ変わる社長だ」と表面しか見ない社員はすぐに退職しますが、信じてくれるスタッフが残る為結果として会社の業績は上がるのです。
プライドを守るために行動が遅れるより、現実を見て修正できる社長のほうが何倍も強い。経営とは、意地を張る場所ではなく、進化を選び続ける場所です。
軸を明確にし、そのためならどんな方法でも試す。
プライドを脱ぎ捨て、変化を恐れない。
それが、本当の意味でブレない経営です。

