知らないまま取り組むからイヤな思いをする

インターネットが日本に登場して、「インターネット元年」と言われているのは1995年です。そこから、すごい勢いで普及を遂げて、総務省の情報通信白書(令和3年版)によると、2020年のインターネット利用率(個人)は、83.4%となっています。この25年の間にたくさんのサービスが生まれ、そして消えていきました。

たくさんの人がインターネットを使うようになって変わったことは、格安や無料のサービスが増えたということです。昔なら何十万も、何百万もかかるようなことも、今は無料でできるようになっています。無料で使えるサービスが増えることは、悪いこととは思いません。

ただ、そのマイナス面がないのかといえば、私はそうではないように思います。たとえば、Twitterをはじめたら顔も名前も知らない人に急に絡まれてすごく落ち込んだ、という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。また、無料のブログサービスを使って、何年も記事を投稿していたのに、ある日そのサービスが終わってしまって、書き続けていた記事が消えた!なんてこともあります。

無料だからと思って使っていたサービスが、あるときから有料になったなんてこともよくある話です。言い出せば切りがありませんが、こうしたことが起きて、ダメージを受けるのは、やはり、インターネットについて、よくわかっていないことが原因であるように思います。

遊びでやるならそれでも良いのかもしれません。でも、インターネットで売上や集客を期待するなら、その特性については知っておくほうが後悔は少なくなるはずです。チームプレイが大の苦手で、大嫌いな人がサッカーをやったらどうなるでしょうか。言うまでもなく、サッカーは11人で1つのチームをつくり、相手と戦うスポーツです。11人の選手はそれぞれ好き勝手に動いているわけではなく、チームの戦術に沿って、規律を守りながら相手チームに対峙しています。

それにもかかわらず、「チームプレイより、オレの個人技だぜ!」などというスタンスだったなら、そのうち試合に出してもらえなくなるでしょう。こういう場合、サッカーのような団体スポーツではなく、柔道や水泳、あるいは将棋や囲碁のような個人で戦えることに取り組んだほうが、活躍できる可能性は格段に高くなるはずです。

インターネットについても同じです。プロのように精通する必要はないまでも、「サッカーは団体スポーツである」というくらいの最低限の特性をわかったうえで取り組むほうが、間違いを犯す可能性は低くなるでしょう。

インターネットとは何か。
ウェブマーケティングとは何か。

最低限の特性を知ることが大切で、知らないまま取り組むからイヤな思いをするのです。