第4章:お金にまつわるやらない決断(1)

(1)貯金は正義ではない

お金の管理や使い方について、昔から「貯金は正義」とされてきました。もちろん、貯金がゼロであれば不安ですし、いざという時に備えるための蓄えは必要です。しかし、貯金そのものが目的となり、そこに安心感を求めるあまり、可能性や成長を犠牲にしていないでしょうか?

貯金には安心感がある一方で、実はリスクを抱えていることにも気づくべきです。貯金が増えるごとに「使ってはいけない」と感じてしまい、投資や自己成長の機会を逃しているケースが多々あります。

借金地獄から学んだお金の本質

実を言うと、私はもともと貯金をしない派です。若いころ、起業に挑戦して見事に借金地獄に陥りました。お金が足りなくて頭を抱えた日々もありましたが、それでも命は今でもあるし、元気に生きています。

借金できたということは、それだけ信用があったという証拠です。そう考えると、不思議と気が楽になりました。むしろ、借金のおかげで「生活費以上のお金を稼ぐ方法」を学ぶことができ、それが今の私にとって最大の財産となっています。

仮に今、無一文になっても、私は元気に生きていける自信があります。お金をただ貯め込むのではなく、「どう稼ぎ、どう使うか」を考えることで、人生の自由度が一気に広がったのです。だからこそ、皆さんにも知っていただきたい。お金に対する恐怖や不安は、実際には幻想に過ぎないのだと。

貯金しないための考え方

「将来の不安」「老後の心配」「病気になったら」「お金が無きゃ生きていけない」——
こうした不安が頭をよぎると、貯金をしなければならないという強迫観念に駆られます。しかし、冷静に考えてみましょう。これらの恐怖は、本当に合理的でしょうか?

その答えは「ノー」です。
多くの場合、これらの不安は、幼少期からの刷り込みや社会の風潮によって生まれています。テレビや親、学校が繰り返し伝えてきた「貯金は大事」「備えあれば憂いなし」という価値観が深く根付いているのです。

しかし、現代社会では、健康保険や年金制度が整備されており、全額自費で支払うケースはごくまれです。実際に使わない貯金が膨れ上がることで、逆に「お金を使うことへの恐怖」が増していきます。

お金は農業と同じ

お金の本当の価値を理解するためには、「お金が何のためにあるのか?」をしっかりと考える必要があります。
お金は農業と同じです。
農家がただひたすら種をため込んでいるだけでは、作物は育ちません。畑に種を植え、水をやり、育てることで初めて実りが得られます。お金も同様に、ただ貯めるのではなく、自分の成長や価値を高めるために使うことで、やがて成果となって返ってくるのです。

お米の作り方を学ぶのと同じように、私たちは仕事や経験を通じて、「どんなときでもお金を得る方法」を学んでいかなければなりません。そのために自己投資をすることが、長期的に見て最も有効な「お金の使い方」です。

必要以上の貯金はしない

お金が何のためにあるのかをよく理解すると、貯金そのものに何の価値もないことがわかります。貯金自体が目的になってしまうと、本来得られるはずの成長や経験が失われ、結果として人生が停滞してしまいます。

むしろ、貯金よりも大切なのは「お金をどう使うか」を学ぶことです。お金を貯めることに執着せず、その一部を投資や学びに使うことで、自分の可能性が広がります。お金を「未来を創るための道具」として活用することで、より豊かな人生を築けるのです。